【2024年1月】BASEの料金改定でどう変わる?月商に応じたプランの選び方
BASEの「グロースプラン」が2024年1月から料金改定
ネットショップ作成サービス「BASE」が2024年1月16日(火)に「グロースプラン」の料金改定を実施します。グロースプランの月額費用が4,980円から16,850円となります。
BASEには月額無料の「スタンダードプラン」と月額有料の「グロースプラン」の2種類のプランがありますが、今回は「グロースプラン」の月額費用のみの価格改定です。
スタンダードプラン(変更なし)
月額費用 | 無料 |
決済手数料 | 3.6%+40円 (※決済方法がAmazon Pay、PayPalの場合は1%加算) |
サービス利用料 | 3% |
グロースプラン(旧料金)
月額費用 | ・年払い 59,760円 →月額 4,980円 ・月払い 5,980円 |
決済手数料 | 2.9% |
サービス利用料 | なし |
売れるまで費用のかからない月額無料のスタンダードプランと、ショップの売上規模が大きくなった時に決済手数料が業界最安水準に軽減できるグロースプラン、という棲み分けになります。
2種類のプランのうち、グロースプランのみ料金改定で下記のように変わります。
グロースプラン(新料金)
月額費用 | ・年払い 198,960円 →月額 16,580円 ・月払い 19,980円 |
決済手数料 | 2.9% |
サービス利用料 | なし |
BASEによると、料金改定後は月商50万円以上のショップにグロースプランを推奨している様です。
現行料金では月商17万円以上からが推奨でしたので、月商17万〜50万の間のショップで現在グロースプランを利用している場合に値上げの影響が大きくなりそうです。
グロースプランの実質値上げ率の比較
実際どの程度、月額+手数料の合計金額が上がるのか、月商ベースで比較してみます。
月商(円) | 30万 | 50万 | 100万 | 300万 | 500万 |
---|---|---|---|---|---|
改定前手数料 | 13,680円 | 19,480円 | 33,980円 | 91,980円 | 149,980円 |
改定後手数料 | 25,280円 | 31,080円 | 45,580円 | 103,580円 | 161,580円 |
値上げ幅 | 1.85倍 | 1.60倍 | 1.34倍 | 1.13倍 | 1.08倍 |
差額 | 11,600円 | 11,600円 | 11,600円 | 11,600円 | 11,600円 |
※改定前手数料・・・月額費用4,980円+決済手数料2.9%
※改定後手数料・・・月額費用16,580円+決済手数料2.9%
※値上げ幅・・・月額費用+決済手数料の値上げ幅
※差額・・・改定前と改定後の手数料の差額
料金改定して上がる金額の実質額が11,600円ですが、これまで月商30万円ぐらいでグロースプランを利用していた場合は、やはり負担率は以前より少し大きくなります。
ただ、旧プランと同じく売上が上がれば上がるほどお得にはなります。
月商50万円以上なら「グロースプラン」
月商50万円以上であれば、グロースプランがお得になります。月商ですので、売上が平均で50万円を下回らないぐらいになったらグロースプランに移行すると良いと思います。
実際に数値で比較してみたものが下記になります。
ひと月の売上(円) | 20万 | 30万 | 40万 | 50万 |
---|---|---|---|---|
注文数 | 100 | 150 | 200 | 250 |
スタンダードプランの月額合計 | 17,200円 | 25,800円 | 34,400円 | 43,000円 |
グロースプランの月額合計 | 22,380円 | 25,280円 | 28,180円 | 31,080円 |
差額 | -5180円 | 520円 | 6220円 | 11,920円 |
※1注文2000円での計算
※スタンダードプランは決済手数料3.6%+40円で計算
※グロースプランは月額費用16,580円+2.9%で計算
全部の注文が2000円というざっくりした計算ではありますが、30万円を超えたあたりから少しお得になるような結果になっています。
ただ、ショップの売上はおそらく毎月同じ金額にはならないので、売上50万の月もあれば70万や30万の月もあって平均すると40〜50万ぐらいに収まる月商50万円ぐらいのショップがグロースプランを考えるイメージになりそうです。
逆にこれまで旧プランで月商17万円〜50万円の間でグロースプランを利用していたショップは、スタンダードプランの方が得になる場合がありますので、プランの切り替えを検討しましょう。
プランの切り替えについて
スタンダードプランからグロースプランに切り替える時は即時に切り替え可能です。ただし、グロースプランからスタンダードプランへの切り替えは、グロースプランの契約期間終了後にスタンダードプランに切り替わる仕様のため注意が必要です。例えば年払いにした場合は、年払いの契約期間が終了するまでの1年間は変更できません。
詳細についてはBASEのヘルプページをご覧ください。
BASEヘルプページ|月によってプランを使いわけられますか
BASEグロースプランと他サービスの料金比較
BASEのグロースプランと他のネットショップ作成サービスとの料金の比較をしてみます。
いろいろありますが、下記の4サービスと比較してみました。
- Shopify
- STORES
- カラーミーショップ
- Squareオンラインビジネス
BASE (グロースプラン) | Shopify (ベーシック) | STORES (スタンダードプラン) | カラーミーショップ (レギュラープラン) | Square (プラス) | |
---|---|---|---|---|---|
決済手数料 | 2.9%〜 | 3.4%〜 | 3.6%〜 | 4.0%〜 | 3.6%〜 |
月額費用 | 16,580円 | 33ドル (4,694円) | 2,980円 | 4,950円 | 3,375円 |
月商50万円の月額合計 | 31,080円 | 21,694円 | 20,980円 | 24,950円 | 21,375円 |
月商100万円の月額合計 | 45,580円 | 38,694円 | 38,980円 | 44,950円 | 39,375円 |
月商200万円の月額合計 | 74,580円 | 72,694円 | 74,980円 | 84,950円 | 75,375円 |
月商300万円の月額合計 | 103,580円 | 106,694円 | 110,980円 | 124,950円 | 111,375円 |
月商500万円の月額合計 | 161,580円 | 174,694円 | 182,980円 | 204,950円 | 183,375円 |
※BASEグロースプランは月額費用16,580円+2.9%で計算
※2023年12月22日現在
月商300万円以上であれば、BASEのグロースプランがお得
比較した結果、月商300万円以上の場合は、他の4サービスより月額費用が安くなることがわかります。売上が高くなればなるほど他サービスより安くなるイメージですね。
逆に月商300万未満のショップの場合は、BASEのグロースプランよりShopifyの方が月額費用が安くなります。
さらに月商50万〜100万の場合は、Shopifyの他にSTORESやSquareの方もお得です。
どのぐらいの月商を目指しているかで選ぶサービスが変わってきそうですが、特に大きい売上を目指している場合はBASEのグロースプランが良さげです。
月商 | お得なサービス・プラン |
---|---|
月商50万未満 | BASEスタンダードプランがお得 |
月商50万〜100万未満 | STORESがお得 |
月商100万〜300万未満 | Shopifyがお得 |
月商300万以上 | BASEグロースプランがお得 |
STORESが良さそう?
月商50万〜100万ぐらいの小規模ショップであれば、STORESが良いと思います。
STORESはBASEとよく似ていて、BASEと同じく日本製で、月額0円無料プランと有料プランの2種類があり、手軽にECサイトを構築できるネットショップ作成サービスです。
料金比較表から月商200万円以下の場合はBASEよりもSTORESの方がお得に感じます。ただし実際に検討する場合は、料金以外の細かなサービス面でも比較検討する必要があります。
そこでサービス面でBASEとSTORESを比較してみましょう。
BASEとSTORESの比較
BASE | STORES | |
---|---|---|
初期費用 | 無料 | 無料 |
サポート | メール | メール・電話 |
テンプレート | 無料20種類以上、有料90種類以上 | 無料48種類 |
HTML編集 | ○ | × |
独自ドメイン | 自身で取得したドメインのサブドメインが設定可 | ・STORES内での新規取得したドメインのみ設定可(「.com」「.net」「.shop」のいずれか) ・取得したドメインは外部のサーバーに移管することができない |
クレカ決済導入 | ・審査なし ・申請後すぐに利用可 | ・審査あり ・4営業日〜2ヶ月前後 |
入金サイクル | 振込申請から10営業日以内 (お急ぎ振込:最短翌営業日) | 月末締め翌月払い (スピードキャッシュ:翌営業日) |
代金引換 | × | ○(有料プランのみ) |
抽選販売 | ○(無料App) | × |
2つのサービスの代表的な特徴を挙げて比較してみました。
- デザインのカスタマイズ・・・HTML編集可能なBASEの方が柔軟
- ドメイン設定・・・サブドメインに限定されるが、BASEの方が自由度は高い
- クレジットカード決済導入・・・BASEが圧倒的に早い
- 売上の入金・・・BASEの方が早い
このようにSTORESよりBASEの方がサービス面でのメリットが多いことがわかります。
また「代金引換」や「抽選販売」といったどちらかにしか存在しない機能があります。このような機能が必須の場合は料金よりもその機能の有無で一方を選ぶことも大切です。
▼STORESを選ぶなら
- 料金の安さを重視
- 代金引換が必要
- 電話サポートが必要
▼BASEを選ぶなら
- 料金よりもサービス面を重視
- 抽選販売が必要
- 今すぐにショップを開設して商品を売りたい
- 他で使っているドメインを使いたい
- デザインをカスタマイズしたい
- 売上の入金は早い方が助かる
このように条件を比較してみると、「代金引換」が必須の場合はSTORES、それ以外の場合はBASEで開設する方がメリットが多いのでおすすめです。
あくまでも料金だけで考えるのであれば、STORESで小規模でお得に運用していって、スケールしてきたらShopifyやBASEのグロースプランに移行するパターンもアリかもしれませんね。
Shopifyが良さそう?
ここまで見ると、Shopifyって手数料含めて安く運用できていいんじゃないかと思う方も多いと思います。その通りです。
Shopifyは海外製のネットショップ作成サービスで、BASEよりも細かくカスタマイズできたり様々なことが実現できるサービスです。
ただその分、初心者には難しいので学習コストがかかります。
BASEよりできることが多い分だけ運用するために多くの知識が求められます。
例えば、Shopifyが海外製ということもあり、テーマやプラグインで日本語対応していないものがあったり、BASEでは無料のプラグインで解決できるような内容がShopifyでは有料サブスクのプラグインを追加しなくてはいけなかったり、といったところで初心者がいきなり触るとできないことが多くてつまづくこともあります。
ただ本当にできることがBASEより多いので、BASEにない機能でShopifyでは実現できる、というものが多々あります。テーマのクオリティも他サービスより頭一つ抜けているデザインのものが多いです。
そのため、デザインやバックエンド含めて機能面にこだわりがある場合は、Shopifyをおすすめします。
注意点としては、Shopifyのカスタマイズができない場合は制作会社に頼ることになります。Shopifyを選ぶ場合は、その分の追加費用についても別途検討する必要があります。
ショップの世界観を表現したいならBASEの有料テーマがおすすめ
BASEには無料テーマが20種類以上、有料テーマが90種類以上あります。
無料のテーマでもかなり良いのですが、ショップの世界観やブランドコンセプトをしっかり表現したい場合は有料テーマがおすすめです。有料テーマはBASEデザインマーケットで購入することが可能です。
機能面では、無料テーマ限定の機能もあるので無料テーマで始めるのも良いとは思いますが、「世界観の表現」というところでは、全国のクリエイター方が作った有料テーマの方がマッチする可能性が高いです。
BASEが発表している「オーナーズ調査2023」では、『ネットショップ運営でもっとも重視する項目は、5年連続 「ブランドのコンセプト・世界観の表現」が1位』ということですので、機能より世界観の表現を求める方も多いと思います。
有料テーマは買い切り方で5000円〜2万円弱で購入できます。これは破格のお値段かなと思います。制作会社に依頼すると数十万円かかってもおかしくないクオリティのデザインが、手軽に買えるのが良いところ。
また、もし途中でテーマを乗り換えることになってもそこまで躊躇する金額ではないですし、買い切り方なので一度買ってしまえば、別のテーマに乗り換えてもまた元のテーマに戻せるところも魅力です。
「ブランドのコンセプト・世界観の表現」を大事にしたい方は、一度BASEデザインマーケットをのぞいてみてください。
弊社も11種類のテーマを販売していますので、ぜひご検討ください。
まとめ
ここまでBASEの料金改定に伴ってプランをどう選ぶかについて書いてきました。
月商ベースで考えると、下記のようになります。
- 月商50万未満の小規模ならBASEスタンダードプラン
- 月商50万〜100万未満ならSTORESと検討
- 月商100万〜300万未満ならShopifyを検討
- 月商300万円以上ならBASEグロースプラン
▼STORESと比較した場合
小規模で安く運用をしたい場合はSTORES。
ただし、料金以外のサービス面も重視するならBASEがおすすめ。
どうしても代金引換が必要な場合はSTORESを。
▼Shopifyと比較した場合
ショップを細かくカスタマイズしたい場合はShopify。
ただしShopifyのカスタマイズは難易度が高いので追加費用が発生する可能性が大。
これからECサイトを始める方や検討中の方は、手軽にバランスよく運営したいならBASEがおすすめです。
BASEは料金だけでなく、機能やプラグイン・デザインテーマの豊富さや使い勝手の良さが魅力です。そして頻繁にサービスのアップデートがあり日々進化を続けているので、これからさらに良くなっていくであろうおすすめのネットショップ作成サービスです。